源氏物語 巻一

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源氏物語 巻一

第一帖「桐壺」では、源氏の誕生から、亡きお母様に生写しと言われる父の後宮藤壺への憧憬の芽生え、左大臣の姫君『葵の上』との気持ちの通わない結婚、何より輝くように美しく聡明な光源氏のディティールがまず描かれて、物語の世界へと誘います。
「箒木」「空蝉」「夕顔」の三帖は源氏17歳(数えなので現代で言えば16歳)のエピソード。今で言えば、高校生ぐらいだけど、すでに12歳で元服して妻帯者となっている源氏は、今の感覚で言えばどのくらいかな。職場の友人たちと「雨夜の品定め」をして盛り上がり、自分自身も様々な女性との恋、さらには父の後宮との不倫も匂わせている。。恐ろしき16歳!!
さらに、17歳になった源氏は、「若紫」で『藤壺』の面影を宿す(実は藤壺の姪御だった。。。)若紫を自分のそばに置きたくて、まだ10歳(!!)の少女のもとに何度も通い、略奪まがいに自分の屋敷へと連れてくる。。。
「夕顔」の帖では、かの有名な『六条の御息所』も登場して、はかなく命を落とす『夕顔』に、源氏が身も世もないほどの嘆きを見せる。
はんまに、なんとも言い難いとんでもない男性です。男性の立場での勝手な言い分、腹立つような描写もいっぱい出てくるけど、1巻分スラスラ読めたのは、紫式部様と瀬戸内寂聴様のおかげ(笑)
ドラマや教科書、大学の授業で学んだストーリーが次々と登場して楽しく読めました。。では巻二へと。。