2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

[完]源氏物語 巻十

源氏物語巻10 『浮舟』の帖は、薫と匂宮の二人から愛されて板挟みになり、悩み苦しむ浮舟を描く。匂宮はいつまでも、思いを遂げられなかった浮舟を忘れられない。中の君にまで、隠したのだろうと恨み言をいう。中の君は薫と妹の浮舟のことは知らせず、自分の…

源氏物語 巻九

『早蕨』の帖は、姉の大君を亡くした中の君がひとり寂しく暮らす宇治の邸から始まる。匂宮は京に中の宮を迎える決心をして、薫は引越しの世話をする。とはいえ、亡くなった大君が自分と中の君との結婚を望んでいたことを思うと、後悔の思いもある。柏木の乳…

源氏物語 巻八

『竹河』の帖は、亡くなった髭黒の大臣の一家の物語。髭黒の大臣の未亡人となった玉鬘は3人の息子と2人の姫を育てている。長女の大君は帝と冷泉院のどちらからも所望されていて、夕霧の息子の蔵人の少将もご執心だ。しかし、息子たちの友人として遊びに来…

源氏物語 巻七

「女三の宮との件以外には源氏に対して過ちがないのだから、死んでしまったら哀れんでくださるのではないか」と悩み続ける『柏木』が、ついに命を落とす帖。女三の宮は男君を産むが体調は優れない。源氏は「今度のことは自分(と藤壺)の秘密の罪業の報い」…